筐体製作時の品質を向上させるための技術情報
三角ビードを追加することで、静的強度を向上させる
Before
曲げ加工を施した部品について、上図のような形だと、静的強度において強度が不足していることから上方より力がかかった場合開きや変形の要因となります。強度向上の方策として板厚を厚くすることが挙げられますが、重量が大きくなることにもなるため、この方策が有効でない場面も多いです。
After
仕様上問題がなければ、上図のように曲げ部分に三角ビードを補強として入れることにより、断面係数が上がりますので静的強度を向上させることができます。この方法ですと板厚を厚くする必要がありませんので、重量を上げることなく製品を補強することができます。また曲げの部分だけでなく、平面部分にも絞り加工によるビードでの補強を入れることで更に強度を向上させることもできます。この方策により、強度を維持したまま板厚を薄くして軽量化を図ることもできるようになります。
静的強度を向上させる方策の一つとして断面係数を向上させることが有効です。上記対策は三角ビードを追加することで、断面係数を上げ、それにより静的強度の向上を実現させたものです。また曲げの部分だけでなく、平面部分にも絞り加工によるビードでの補強を入れることで更に補強させることもできます。これにより強度を維持したまま軽量化を図ることができるようになります。またこの方策は疲労強度向上にも有効です。