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ファイバーレーザー溶接の基礎知識

ファイバーレーザーとは

ファイバーレーザーとは、希土類添加ファイバーを媒質に用いたレーザーです。希土類添加ファイバーは固体レーザーの一種ですが、媒質の形が大きく異なるため、YAGなどのバルク型固体レーザーとファイバーレーザーは分けて考えられます。

ファイバーレーザーの構成品

ファイバーレーザーの構成品は、大きく6つあります。

(1)アクティブファイバー
ファイバーレーザー光を発振するファイバー
(2)コンバイナ
複数のファイバーから出る光の入力を結合するデバイス
(3)FBG(Fiber Bragg Grating)
特定波長信号だけ反射する素子
(4)LD(半導体レーザー)モジュール
電流を注入することでレーザー発振する半導体
(5)PPF(Pump Protection Filter)
ファイバーレーザーの戻り光をカットするフィルタ
(6)デリバリファイバー
レーザー光を高効率に伝送する光ファイバーケーブル

ファイバーレーザーの特徴

ファイバーレーザーはレーザー媒体がファイバーであることから、レーザー発振器内で光を空間に飛ばすことなく、ファイバー伝送でレーザー発振器の外に送り出します。そのため、光軸のズレや光学素子の透過率といったような外部要因による光損失がなく、加工面近くまでファイバーでレーザー光を効率よく伝送することができます。また、ファイバー伝送により、レーザー加工装置内で光学系のためのスペース確保を最小限に抑えられるため、加工装置自体のサイズを小さくすることができるといったメリットもあります。

ファイバーレーザーのメリット

ファイバーレーザーのメリットは大きく3つあります。

  1. バルク型固体レーザーでは温度変化や振動によりファイバーとレンズ間の最適な距離の位置ズレが問題となり、光学系調整に多大な技術と時間が必要とされ、レーザーの使用に影響が出ます。一方で、ファイバーレーザーはファイバーカップラーや融着と呼ばれる接続技術を用いることで位置ズレの発生を大幅に抑えることが可能なため高い安定性を得られます。
  2. バルク型固体レーザーでは光が通る直線の大きな空間が必要となってしまいます。一方で、ファイバーレーザーは光ファイバーを利用するため、光の行路長を保ちながらレーザー発振に必要な空間を大幅に小型化できるようになります。
  3. ファイバーレーザーは光ファイバーが用いられており、高信頼性、低損失、低価格であることが特徴です。光ファイバーとは光通信技術にも利用されているもので、国際通信に用いられる際には、光ファイバーは海底に沈んでいるため容易に修理することができないため、光ファイバーは過酷な条件にも耐えうる高い信頼性が備わっています。

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