筐体製作時のトラブルを防止するための技術情報
誤組付を防止するような設計を行う
Before
筐体や板金ケースの製作において、設計を簡略化することで納期短縮や製作コストダウンを行うことが可能ですが、上図のように位置決め用ダボが同サイズで存在する場合、部品はどちらの方向でも取り付けることができてしまいます。そのため組立時に取り付け方向を間違えたり、それにより作業ロスが生じたりします。
After
仕様上問題がなければ、筐体や板金ケースの組立工程を考慮した上で、位置決め用のダボを異なるサイズで設計して逆側では取り付けられないようにすることで、組立時のミスを防ぎ不良率を低減させることができます。取り付け時に方向を考える時間もなくすことができますので、作業効率も向上します。
筐体や板金ケースの製作においては、各工程での作業に適した設計を施して組立時の作業効率改善を図ることが肝要です。上記のように取り付け方向の判断が難しい場合などは作業ミスや工数の増加を招いてしまいます。一目で取り付け方向が分かるよう設計することで、不良率の低減を行うことができます。