筐体製作時のコストを低減させるための技術情報
適切なピッチでスポット溶接を行うことでコストダウン
Before
筐体・板金ケースの製作時、部品の接合にはしばしばスポット溶接が用いられます。その際、上図のようにスポット溶接のピッチが細かく指示される場合がありますが、ピッチが細かすぎると打点数を増やしても強度アップにつながらず、ただ工数だけがかかってしまいコストアップにつながってしまうことがあります。
After
スポット溶接のピッチは、ナゲット径(接合界面の大きさ)の5倍以上が適切と言えます。5倍以上のピッチで設計することで、スポット溶接の電流が逃げてしまうことによって溶着が不完全になるということもなく、最低限のコストで強度の維持を図ることができます。
スポットピッチにおいてナゲット径の5倍以下であれば打点数を増やしても分流により強度アップしないケースが多くなります。適切なピッチでスポット溶接を施すことで、原価低減につなげることができます。更にスポット溶接の電流が逃げてしまうことによって溶着が不完全になるというケースも防ぐことができます。